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人生の主導権は自らにある

 8月最終週は、家族と共に、札幌⇒ニセコ⇒函館と北海道南をめぐる8日間の旅行をしてきました。とても過ごしやすい気候と大自然の中で、仕事のことを完全に脇に置いてこんなにゆっくりしたのは、おそらく6年ぶりぐらいではないかと思います。
 家族でゆっくり時間を過ごすことで、これまで気がつかなかった子供達の成長振りを見ることができたのと同時に、「父親不在であったことによる好ましくない影響」も随所に感じることができました。反省することの多い旅でした。

 これまでの仕事を続けて、単純に全力疾走を続けていたのでは、スケジュール的にはなんとか調整できたとしても、とてもこういう気持ちで休暇はとれなかったように思いますし、いずれ家族がバラバラになっていたのではないかと感じています。その意味で今回の自分の決断は、正しかったと信じています。

 これからは「人生の主導権は自らにある」ことを信念として、職業人としても活動をしていきたいと思っています。

追伸
函館山でも聞こえてくるのは中国語ばかり。
株価は一時的に下がっても、かの国の勢いは、今後も続くのではないでしょうか。


函館山夜景

 
| cpainvestor | 08:23 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
「値決め」にもっと真剣になる

 いつも会計にこだわらない、ユニークな視点で世相を切る田中先生の新刊「良い値決め 悪い値決め ―きちんと儲けるためのプライシング戦略 を読みました。私も8月から自分の時間を切り売りする商売となり、サービスの値決めをどうするかということに、日々悩んでいますので、タイムリーな良書でした。中小企業の社長、士業やデザイナーなどの個人事業者、営業担当者の皆様にはオススメです。

 田中先生曰く「Digital Online Global(DOG)」な空間で勝負すると不毛な価格競争に巻き込まれる可能性が高いので、中小企業者ほど「Cozy Analog Touch(CAT)」な空間で勝負せよとのことでした。私もまったくそのとおりだと思います。DOGマーケットで大企業と戦っても勝ち目がありません。

 今回、起業にあたり、法務や税務をはじめ様々な手続を行いましたが、世の中の士業の皆様(弁護士、司法書士、税理士、社会保険労務士、行政書士)が、懇切丁寧な解説記事をWeb上で書いてくれているおかげで、ほとんどの手続を問題なく済ますことができました。これらは全て、無料の助言です。一生懸命書いてくれている方には、Google AdSense の広告収入くらいは入るのでしょうが、まったくその労力には見合ってないのではないでしょうか。

 近年、調べてわかる知識の提供や、手続代行系サービスで専門家が報酬を得るのは、どんどん難しくなっています。また、これだけ電車の中で本を読んでいる人が少なくなっている現状を見ると、活字を書くだけで収入を得るというのも至難の業だと言えます。だからといって、WEBで書けば書くほど、コピペされ、パクられることになります。その結果、私も本業系のセミナーなどでは、録画は断りますし、極力資料に文字を書かずに話すライブスタイルが中心となりました(笑)。
 サービスプロダクトの方は、田中先生の言うように「Cozy Analog Touch」なOnly Oneなものを目指すとしても、問題はプロダクトの「値決め」です。情報サービス業の場合、コストの大半は、固定費である人件費で、変動費が少ないですから、下げようと思えば、いくらでも下げることができます。ただ、ここで値段を下げてしまうと、自分の首が絞まり、生活が立ち行かなくなります。 田中先生は、「コストを基準に価格を決めることをやめて、顧客の心地よさを基準に価格を決めよ」と言います。

 「言うは易く行うは難し」ですが、サービスの値決めにあたっては、私を含めた世の中小企業者の皆様は、書籍に書いてあったことも含め、以下の視点には留意して、もっと真剣に考えた方が良さそうです。

1.アンカーリング効果に留意
 最初が肝心。最初の報酬単価が常にアンカーとなり比較される。サービスラインに松竹梅を示して、竹に誘導する、レンジで価格帯を設定し、目標価格を下限値として設定するなどの工夫は必要。やむなく値下げをする場合にも、必ず理由(期間限定、初回●名様限定など)をつける。

2.QDSで訴求
 安心安全の品質、歴史と伝統のブランドの訴求(Quality)、多品種小ロット、短納期での訴求(Delivery)、アフターサービス保証の充実(Service)など、価格以外の訴求点を今以上にもっと明確にする。究極的には、BMWの林さんではないが、「車を売る」のではなく「車と共に歩む人生を売る」と言えるくらいの価値転換の発想が大事。

3.内容量の増減
 お値段は据え置きで、サービス内容をしれっと減らす、もしくは目立つように加える形の交渉でする方が値段を下げられるよりはましである。

4.セット/継続販売
 製品本体+消耗品、定食などのセット販売、オンラインとオフライン、継続契約の約束など、利益率の高い単品をいくつか組み合わせて売ることで、購買単価を上げ、利益を確保する。

 世の中小企業者の皆様、お互い泣き寝入りすることのないようがんばりましょう。
| cpainvestor | 00:05 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
独立起業
 
 
2015
7月をもって、大組織を卒業し、出生地である横浜にて独立起業することと致しました。これからは自分が本当にやりたいことにフォーカスして、マイペースで仕事をしていきたいと考えています。
 
 ここ数年、あまりの激務と多くの制約で、このブログも滞りがちになっていました。これからは、週に一度を目標に、コラムの更新を行っていくつもりです。 これまでの読者様に戻ってきてもらうことを第一目標に、各所の研修、セミナーなどで私のことを知って頂いた皆様にもご案内し、たくさんの方に訪れていただけるようになれば良いなと思います。ひきつづき、どうぞよろしくお願いいたします。

 
cpainvestor





 
| cpainvestor | 09:12 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
ヤオコー偵察

今日は子供達と近所の博物館に行き、プラネタリウムを堪能した後(三男は爆睡でしたが)、頼まれた夕食のおかずを買いに、我が町のダイエー跡地に初めてできた食品スーパー、ヤオコーに行きました。
ここは22期連続増収増益の食品スーパーとして業界では非常に有名な会社です。久しぶりに投資家の血を騒がせつつ、店内をじっくり観察してまいりました。今回は長男(小学4年)のビジネス知力を鍛えるため、「お店の中で気がついたことはパパに何でも言ってみなさい」と課題を出しました。



長男が気がついたことは以下の3点でした。

1.お店が広く、とても明るい
→いつも行く近所の地場スーパーに比べると断然広く、カートも通り易く設計されていました。おそらくLED照明だと思いますが、とにかく店内がものすごく明るく、きれいです。
2.棚が見やすく、野菜コーナーでは冷気が出ていた
→いわゆる階段上の什器(下に行けばいくほど陳列面積が大きくなる四角形型のもの、四方どこからでも商品に手が届く)が多く採用されており、商品が非常に見やすい上、生鮮食品に関しては冷蔵がしっかりなされており、商品がみずみずしく見えるような工夫がされていました。
3.お店の中で作る人がみんなこっちを向いてる
→惣菜、魚コーナーなどは一人ひとりが加工しているところをお客が全て見えるようになっていました。これにより、店員が来店客にとってより身近に感じるようになると共に、店員は常にこちらを向かされているため、サボれなくなります(笑)。長男はこれが一番驚いたようでした。

ここから先は私が気がついた点です。

4.商品の品ぞろえは抜群、配置はセオリーどおり
→野菜や魚の鮮度、品ぞろえなどは食品スーパーとしては申し分ないです。特に粗利の高いお惣菜コーナーへの気合いの入り方は半端ないです。我が家の近所では、このヤオコーとヨークマートのお惣菜が質・量共に突き抜けている感じがします。
入口を抜けると、まずは果物・野菜・鮮魚の順でめいっぱい季節感を出し、客の購買意欲を煽った上で、大きな調理コーナー(クッキングサポートコーナーというみたいですが)を持ってきて提案と試食。毎日献立を決めずに来るであろう主婦の気持ちをわかった上でのヤオコーセオリーどおりの配置になっています。
5.価格帯は決して安くはない
→良いものを置いているだけあって、目玉商品以外の価格はそれほど安くはありません。西友やマックスバリューとは、狙っている客層も完全に違うのでしょう。中級品のワインや輸入食材などもそこそこ置いてあり、「ちょっとぜいたくを」といったニーズにも応えられる品ぞろえになっています。
6.接客レベルはこれから
→外周をとりまくように配置されたデリや魚コーナーでは、社員さんと思われる男性店員が積極的にお客に声をかけ、タイムセールなども行っていましたが、パートさんは他店とあまり変わりない感じでした。レジ打ちの女性もまだそのほとんどが実習生の札をつけており、動作もぎこちない感じがしました。こちらは、まだ開店間もないこともあり、今後の課題というところでしょうか。店長さんの技量が試されるところです。

総じて、「スーパーに買い物に来るだけで、食欲がそそり楽しくなる」そんな店作りを目指しているような気がしました。その意味で、週末に大量のまとめ買いをする客よりも、その日の献立を考えながら、少量の買い物で毎日のように商店街を訪れているような客をメインターゲットにしているのではないでしょうか。結局のところ、そういう種類の顧客の心をつかみ、リピーターを増やしていくことが、食品スーパー商売の王道ということなのでしょう。

ヤオコーの定点観測は今後も続けていきたいと思います。
| cpainvestor | 23:11 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
星空散歩

 今年は相場が好調でした。投資家の皆さんの中には、株式売却益で高級腕時計などを購入しているような方もいらっしゃるようですが、私はどうもクォーツよりも正確性が低くて、メンテナンスの手間とコストもかかる機械式時計に多額の資金を投じることに抵抗があります(腕時計に機能性以上の要素を見出せないからなのでしょう)。それでも、こんな年はめったにないので、何か趣味のグッズを購入しようと思い、いろいろ思い悩んだ結果、たどりついたのが天体観測用の大型双眼鏡でした。

 もともと学生時代には、望遠鏡をかついで星見によく行っていましたが、その後は15年以上も御無沙汰でした。せっかく家も新築し、3階の書斎の横に望遠鏡も十分に置ける広い屋上も確保したので、星見を再開して息子達に惑星や星雲、星団を見せてやりたいと思いました。月や惑星を見るだけなら初心者用の機材で十分なのですが、それでは元マニアの私が納得しません(笑)。
 十数年ぶりに専門店を覗いて店員にも相談し、ネットでも調べまくっていろいろ検討した結果、「天体写真はやらず、星見(観測)に徹するのならば、大口径双眼鏡が良い」との結論にたどりつき、KOWA HIGH LANDER PROMINERという8cm口径の双眼鏡の購入を決めました(左下図)。

ハイランダープロミナー この双眼鏡、天文愛好家からは「ギリギリ持ち運び可能な高性能双眼鏡」ということで絶賛されており、お値段もそれなりに張る逸品です。ところが、アイソン彗星が思いのほか早く逝ってしまって、メーカー・小売が在庫をかかえてしまった影響でしょうか、年末限定の特別割引価格となっておりました。これに交換レンズ、カメラ三脚、ビデオ雲台、アルミケースをセットにしてもらい、いつものようにしぶとく値引交渉を行い、さらに現金取引を条件にして備品をいくつかつけさせた上で、大人買いをしてしまいました。(貧乏学生時代にはとても手の届かなかった機材を購入できたのは、バリュー投資を続けてきたおかげでございます。はい。)


 年末になってようやく休みに入ったため、満を持して深夜に覗いてみたところ・・・
 月面→まさに圧巻、木星→衛星もふくめてくっきり、土星→輪もよくわかる、M45すばる→美しい!、M42オリオン大星雲→ずっと見ていたい!、M41おおいぬ座の散開星団→こんなに見えるとは!
 はっきり言って(こんなに寒くなければ)、楽しくて何時間も屋上にいれそうです(笑)。子供達も木星を見た時には歓声をあげておりました。4等星程度までしか見れない都会の夜空ではありますが、それでも予想以上の解像度で、改めて日本の光学技術の素晴らしさを実感しました。「子供をだしに使っておきながら、結局、お前が買いたかっただけだろう!」と嫁から突っ込みを受けそうな気配ではありますが、使途が限定される初心者向けの望遠鏡にしなくて正解でした。

 昔は、星図片手に赤い光の懐中電灯で、星雲・星団を必死になって探していたものです。ところが最近は、スマホアプリのGoogleSkyMapをダウンロードして夜空にかざせば、大概の星座はわかってしまいます。その上で、「星雲・星団の見つけ方」で検索をかければ、詳しい見つけ方を解説したサイトがいくつも出てきます。便利になったものです。

 来年は、もう少し子供達との時間を確保し、この双眼鏡を車に積んでキャンプ場に出撃したいと思います。
 
| cpainvestor | 01:55 | comments(6) | trackbacks(0) | pookmark |
永遠の0

 友人に勧められたので、年末年始の話題作、「永遠の0」を見てまいりました。累計発行部数450万部を超える大ベストセラーの映画化だけあって、キャストは脇役も含めて豪華メンバー、製作委員会も東宝・電通・アミューズ・講談社・朝日新聞社などそうそうたる顔ぶれ、監督・脚本は「ALWAYS三丁目の夕日」山崎貴氏、音楽は「ハゲタカ」の佐藤直紀氏など、まさに日本映画界の総力戦といっても良い布陣です。

 戦争モノとなると必ず問題となるのが、海戦・空戦をどう撮るのかということなわけですが、CGと実写を組み合わせたVFXという手法で描かれた空母赤城や機動部隊の海戦シーン、零戦の空戦シーンは見事で、まさに大画面映画にぴったりの迫力でありました。特に、ミッドウェー海戦で、わずか数発の爆弾で赤城が大爆発するシーン、いわゆる「魔の5分間」は戦史マニアにはたまらない情景描写でございました。このVFXを手掛けたSHIROGUMIというプロ集団、ただものではありません。
 
 ストーリーはネタばれになるので原作を読んでいただくとして、まあ600頁にもわたる大作の本筋をはしょることなくよく2時間強でまとめあげたなと感心しました。ジャニーズ系のイケ面すぎる俳優はともかくとして、役者の演技もまずまずだったと思います。

 それにしても、空母を中心とした機動部隊という革新的なコンセプトを打ち出しながらも、爆弾数発で沈んでしまう弱い防御設計、熟練パイロットを簡単に死なせてしまうなど、旧日本海軍のアンバランス感は半端ないです。戦中に就役した空母などは、暗号が解読され、あるいはレーダーで補足され、そのほとんどが初戦を迎える前に潜水艦に沈められています。どうしてここまで情報とか兵站を軽視したのだろうかと、映画を見ながら、改めて考えてしまいました。
| cpainvestor | 06:11 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
読書の秋

 ふだん忙しくて、なかなか仕事に関係ない本を読む時間がとれませんが、ここのところ出張が続いたため、久しぶりに長い移動時間が確保できました。前からずっと気になっていた本屋大賞のベストセラー作品、「天地明察」と「海賊と呼ばれた男」ようやく読み切ることができました。

「天地明察」



 江戸時代の「改暦」というマニアックな事業を成し遂げた渋川春海という囲碁侍をテーマにした小説ですが、抜群に面白かったです。時代小説というと、戦国や幕末の英雄、その参謀などが書かれることが多いわけですが、天下泰平となった江戸時代の一学者をとりあげ、そこに同時代の傑出した数学者、関孝和をからめたストーリー設定は見事という他はありません。また、男子理想の「ツンデレヒロイン」もお約束のように登場し、恋愛をからめるあたりは、小説の王道といえます。
 それにしてもすごいのは、冲方丁という作家の圧倒的な知識量です。この小説を読むだけで、江戸時代の世相や数学・天文学のレベル、神道や陰陽師の歴史、当時の政治体制など膨大な量の知識が入ってきます。この小説を書くために、どれだけの時間を文献収集や取材に費やしたのか…想像を絶します。これぞ「プロの物書き」の真骨頂を見た気がしました。

「海賊とよばれた男」



 こちらは出光興産の創業者、出光佐三をモデルにした歴史時代小説で、どこの本屋の店頭にも置いてある大ベストセラーです。ずっと読みたいと思い、部屋の片隅に積んであったハードカバーをようやく開けたら最後、こちらも止まらなくなりました。
 ベールにつつまれた未上場の豪族大企業というのは日本にいくつかあって、出光興産も数年前までその中の一つであったと記憶しています。出光の独特のカルチャーに関しては、新人の頃、業務で訪問していた石油業界の会社でよく聞いていました。「大家族主義」「定年なしの終身雇用制」「タイムカードなし」といった企業風土がどうして生まれてきたのか、この小説を読むとよくわかる気がします。
 戦後の難局を乗り切った出光興産は、出光佐三のカリスマリーダーシップで大きく事業が拡大、その路線を継承した同族社長達も、猛烈営業スタイルを貫き、1990年代半ばには販売量で石油元売業界のトップに立ちます。
しかしながら、その後石油内需が飽和化して競争が激化していく中で、積極的な設備・事業投資が裏目に出て、過大な有利子負債を抱えた出光興産は経営危機が噂されるまで業績が落ち込みます。
 このような状況下のもと、初めての非同族社長として選任された天坊氏は、経営改革を断行、創業家を説得して上場に踏み切り、今の出光興産があります。このあたりのバックグラウンド情報も意識しながら、「海賊とよばれた男」を読むと、また味わいが変わってきます。

 最近、ちょっとした隙間時間には、ついスマホなどでまとめサイトなどを読んでしまうことが多かった自分ですが、大作を2つほど読んで改めて「プロの書く活字」を読むことにもっと時間を使った方が良いと思うようになりました。 Kindle Paperwhite も購入したことですし、この秋は良書と思われる仕事と関係ない本をもっと読みたいと思います。
| cpainvestor | 16:46 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
おひとりさまの古都散策
 

化野念仏時
 

奥嵯峨あだしの念仏寺の竹林 筆者撮影 
  
 

 

 仕事柄、日本全国各地への出張は多い方だと思いますが、月曜火曜と久しぶりに、京都・奈良方面におうかがいしてきました。当初予定していたアポイントメントが急遽キャンセルとなり、半日ぽっかりあいたこともあって、久しぶりに京都嵐山方面をレンタサイクルを使って散策してみました。先日の台風の影響を心配していましたが、私が見たところ、片付けはもう済んだようで、嵐山は「紅葉シーズンいつでも来い」という臨戦態勢でございました。

 私の場合、平日の昼間に古都を散策できたのは役得であるとはいえ偶然の賜物ですが、こういう時間に大覚寺や天竜寺を訪ねると、日本の「金持ちならぬ時持ち」が誰であるかということを実感させられます(高齢者向けの年金・医療費、もう少し削減しても大丈夫なのではないでしょうか・・・)。
 平日の昼間、時間が自由になるのは、やはり中高年であり、しかも圧倒的に女性です。いかにもフルムーン旅行という老夫婦は少なく、元気な中高年の女性グループが幅を利かせています。男性にとっては夢も希望もない話ではありますが、定年後に女房と二人で仲良く旅行などというのは幻想であることがよくわかります。
 それから次に勢力を誇っているのは、なんといっても中国・香港・台湾と思われる中華圏の観光客です。どこの名所旧跡を訪ねても中国語が聞こえますし、ちょっとした観光名所なら、案内係にも中国語を話せる方がいたります。びっくりしたのは、京都アパホテル、奈良スーパーホテルの大浴場の中で聞こえてくる会話の中心が中国語だったことです(笑)。古都の観光産業も今や、アジアからの旅行客を抜きにしては成り立たない状況となっているのではないでしょうか。
 ついでにもう一つ気になったのは、意外と「おひとりさま」の旅行客(目的は違うものの私もそうですが…)が相当数いるということです。ビジネスホテルで朝食を食べていると、いかにも観光目的と思われる男性、女性が、お一人で食事をされているケースを多数見かけました。日本国内では、既に家族世帯数より単身世帯数の方が多くなっているとどこかの新聞の記事で読んだ記憶がありますが、レジャー産業においても「おひとりさま消費」の時代が到来しているのかもしれません。
 「おひとりさま旅行客」にとって、豪華な夕食付の温泉旅行プランや、高級シティホテルへの宿泊は過剰サービスであり、宿泊&朝食だけに絞ったシンプルなサービスを割安価格で提供するビジネスホテルは宿泊場所としてまさにうってつけということなのでしょう。

 いつ来ても思うのですが、アパホテルとスーパーホテルの効率的なオペレーションには惚れ惚れします。これは地場のビジネスホテルが壊滅するわけです。

.船Д奪イン業務を省くための事前決済を促す宿泊料金体系
▲ードキー、もしくは番号キーを用いた施錠管理
「エコ」を旗印に押し立てることで、宿泊客に節水、節電、節トイレットペーパー、連泊清掃不要を強力に促すしかけ
し搬單渡箪衢を前提にした館内電話の廃止
テ持ちする原価の安い食材しか使わないシンプルな無料朝食サービス
μ欧襪海箸世韻卜賄世鮹屬い申録腑泪奪肇譽
Ф肪爾望さなユニットバスを用意して大浴場を使うよう仕向ける仕組み
┘船Д奪アウト業務を不要とするしかけ

 オペレーション上の工夫を挙げればきりがありませんが、両社のホテルは「出張客にとって必要最低限のサービススペックは何か」という視点で、ムリ、ムラ、ムダを徹底的に省いてできあがった究極の宿泊業態であるといえます。これが結果として「おひとりさま観光客」にも受けています。いずれ各地の有名温泉地の旅館がアパホテルやスーパーホテルにとって代わられる状況が起きてくるかもしれません。

 あとは、アパホテルには、室内に備え置かれたよくわからない書籍を廃止してもらい、スーパーホテルには、景観を無視したサラ金会社のような看板デザインを一新してもらえれば、言うことなしなのですが。
 

比叡山を望む

大河内山荘庭園より比叡山を望む 筆者撮影

| cpainvestor | 00:42 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
両極端のコンセプト


 あまり物欲はない方ですが、最近購入したもので、「これはなかなかの逸品」というものがいくつかありましたのでご紹介します。

意外な組み合わせシリーズ

1.水泳用ウォークマン
 私が定期的にやっている運動は、近所のスポーツクラブでの水泳ぐらいなのですが、これまでプールの中にいる1時間弱は、景色や音楽が楽しめるわけでもなく、とても退屈でございました。それが、このソニーが出した新しいウォークマンを購入したおかげで、とても楽しい時間に変わりました。
 スイマー(しかも淡水専用)向けというえらいニッチなマーケットを狙った商品だったのかもしれませんが、最近では、屋外を走るランナーの皆さんにも愛用されているようで、かなり売れているようです。その軽さといい、手軽さといい、久しぶりにソニーの「ユニークネス」を感じられる商品です。私がスポーツクラブで見ていても、4〜5人に1人は持っているようなヒット商品になっています。

2.海上自衛隊の歌姫 「祈り」
 既に国内のクラッシックCDの販売部門で第1位となっているようですが、自衛隊唯一の歌姫、三宅由佳莉3等海曹のアルバム、私も購入してしまいました。自衛隊や警察の音楽隊というと、マーチングバンドのイメージが先にきますが、ここにソプラノ歌手一人が加わっただけで、これだけ楽曲にバラエティが生まれたのは大成功でしょう。三宅さんも素敵な方ですが、ソプラノ歌手として超一流なわけではありません。自衛官ソプラノ歌手×実力派音楽隊というこれまでなかった組み合わせが新鮮で、この組み合わせで坂の上の雲のテーマ曲だった「STAND ALONE」などを歌われると、マニアにはたまらないのかもしれません。
 個人的には、この宇宙戦艦ヤマトのコーラスもたまりません。

 この1.2の商品は、これまでになかった「意外な組み合わせ」で新たな市場を創造した例でしょう。市場の創造に必ずしも最先端のテクノロジーは必要なわけではないことがよくわかります。

原点回帰シリーズ

3.無印良品オーガニックコットンの長袖Tシャツ
 10月に入って、朝夕は少し寒くなってきました。この時期になるとさすがにTシャツで眠るわけにもいかず、長袖シャツが恋しくなります。ユニクロなどに見に行くと、HEATTECH万歳という売り場になっています。このHEATTECH、確かに保温性は抜群ですが、肌着として直接着るには、着心地があまり良くありません。そこで無印良品にも見に行ったところ、こちらの店頭には、「MUJILabo」と銘打ってオーガニックコットンのシンプルな長袖シャツが多数展示してありました。試しに1着購入したところ、すこぶる肌触りが良いので、日を改めて追加で3着大人買いをしてしまいました。その結果、ほぼ毎晩お世話になっています。まさに無印良品らしい商品で、直近の業績が極めて好調なのもよくわかります。

4.ツバメノート「Thinking Power Project」+オリジナルノートカバー
 商売道具でもある文具にはかなりこだわりを持ってマニアを自負している私ですが、これまで職場で使うメモ用紙は、ITOYAオリジナル A4リーガルパッドを永く愛用してまいりました。これをSOMESサドルのレポートフォルダに入れて、ここ5年近く使ってきたのですが、さすがにこのレポートフォルダがくたびれてきました。そこで、もともとはレポートフォルダの更新を考えていたのですが、定期巡回していたLOFTの文具売場でこのツバメノートを見つけてしまい、その書き味の良さに一目ぼれして、メモ用紙そのものの乗り換えを決めました。
 これまでのA4リーガルパッドの場合、打ち合わせが終わるごとに紙面を切り離して案件別にファイリングしていたわけですが、これだと用紙の裏面が使われることが少なく不経済な上、切り離した頁をファイルし忘れて逸失してしまうことが何度かありました。
 そこで、いっそのこと切り離さずにメモはメモだけで管理するノート様式もいいかと考えていたところ、このThnking Power Projectシリーズが目に入りました。このシリーズのノートは、必要に応じて頁ごとに切り離せるようミシン目が入っており、しかも切り離した頁がちょうどA4用紙サイズになるよう、ノートが少し大きめに設計されています。
 この商品、老舗のツバメノートの他社コラボレーション企画のようですが、使えば使うほど気に入ってしまい、ついには、前のSOMESのようなノートカバーが欲しくなりました。ところが、サイズが特殊だけに良いノートカバーがネット上では見つかりません。そこで、勢い余って、このサイトでオリジナルサイズのノートカバーを注文してしまいました。そして待つこと3週間、牛革ソフトシュリンクの素晴らしいノートカバーが届き、メモをとるのがますます楽しくなりました。

 この3.4の商品は、まさに各々の販売元の特徴を最大限生かした「原点回帰」の例でしょう。長袖シャツ、大学ノートといったよくある日用品ではありますが、ユーザーの使用場面を想像し、その使い心地に徹底的にこだわっているので、プレミアム価格での提示をされても喜んで購入したくなります。こんなところにも市場創造のヒントはあるのでしょう。

 「意外な組み合わせ」と「原点回帰」、まさに両極端のコンセプトではありますが、そうであるが故に、新たな顧客のターゲティングができたということなのかもしれません。商売のヒントはこんなところにありそうな気がします。

| cpainvestor | 00:53 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
「外れ値」かもしれませんが、「まぐれ」ではないです


 久しぶりの更新です。

 相場が高くなってくると、「私は株で●億円儲けました!」という本が書店に並ぶようになります。「年収300万円、掃除夫の僕が1億円貯めた方法」もその類の本と言ってしまえばそうなのかもしれませんが、著者自ら「私の手法をそのままマネするのは危険で使えませんし、この手の本が出版される頃が、相場の天井かもしれません」的な自虐コメントを、これから売ろうとする本の冒頭に持ってくるのは、さすがはwww9945さんらしく好感が持てます(笑)。

 さてこの本は、個人投資家のwww9945さんが、ご自分の株式投資との出会いから、運用資産1億円超を築き上げるまでの悪戦苦闘の歴史を振り返ったものですが、「本業:株式投資家、副業:掃除夫」という本人にとってのベストポジションに行きつくまでの紆余曲折がおもしろおかしく書いてありまして、移動の新幹線で笑みをこらえながら一気に読んでしまいました。
 もちろん、通読すると、株式投資の入門知識となるような事項が一通り習得できるような構成にもなっており、著者ならではのユニークな文体を生かしつつも、「中身ある書籍」を作ろうとする編集者の腕と良心を感じさせる出来栄えとなっておりました。本業以外に自分の資産にも働いてもらいたいと考える投資初心者の皆さんに、「そんな甘くはないよ。でも、よく学び、試行錯誤することをやめなければ、結果はついて来るかもよ。だからやってみれば。もう少し株価が下がった時に。」と思わせる良書だと思います。

 私は、個人的にもwww9945さんと時折食事を共にさせてもらっていますが、彼の投資全般と個別銘柄に関するマシンガントークには毎回圧倒されますし、どんな時事ネタでも最後は国内・海外の個別銘柄に結び付けてしまう強烈感度のアンテナにはいつも感心させられます。また、書籍に記載のあった、「池袋の街角ウォッチングから有望銘柄を見つけ出すボトムアップアプローチ」は、まさに「素人には見えないものが彼には見えている」という意味で、投資家としての目利きの真骨頂を十分に発揮しているといえるでしょう。その意味で彼の投資パフォーマンスは、統計上の「外れ値」かもしれませんが、決して「まぐれ」ではないことだけは確かです。

 彼はよく、「掃除夫年収3百万円ですから…」とご自分のことを謙遜されますが、あの「強烈アンテナ」、「目利き力」、「リスク嗅覚」をもってすれば、この先も十分食べていけるでしょうし、年収10百万円超でも組織内でのポジショニングばかり気にしている大企業サラリーマンよりずっとサバイバル能力は高いと私は思います(本人は一緒にされることすら心外でしょう。www9945さん、ごめんなさい)。これから社会に出る大学生などには、下手な業界研究就活セミナーより、彼の事業目利き力&サバイバルセミナーを受けさせた方がよほどためになるのではないでしょうか(タバコとかギャンブルとかアルコールの会社への入社ばかり勧められそうなのが、若干心配ではありますが・・・)。

 この本を読んでいて一つだけ心配な点があるとすれば、現在の運用資産規模になっても、彼は資金をタイトル通り「貯めて」はおらず、「ほぼフルインベストメント」で攻め続けており、彼の生来のギャンブラー体質を抑え込める女房役がいらっしゃらないことでしょうか。
 余計なお世話かもしれませんが、「守るべきパートナーや家族」をお作りになることが、この課題に対する一番の処方箋になるような気がしますので、そろそろ異性方面のスクリーニング閾値は少し下げて、案件発掘に勤しまれることを、今度お会いした時には、お勧めしたいと思います。

 www9945さん、また一緒に飲みましょう。ご指導をお待ちしております。

| cpainvestor | 18:33 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |

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